歳の差婚のメリットは、「経済的に余裕があること」。しかし結婚当初はそうでも、相手が年上の場合はリタイアも早い。
本当に歳の差婚は経済的にメリットがあるのでしょうか。「教育費・住宅ローン・年金」の面で考えてみました。
最近歳の差婚が人気です
最近歳の差婚が人気です。いや、むかしむかし、それこそ結婚が家同志のもので、本人たちの意志なんて二の次だった時代には、歳の差婚なんてごく普通のことだったのかもしれません。
しかし、恋愛結婚が主流となった現代、歳の差婚といえば「財産目当て」、とか「不倫略奪婚」とか、悪いイメージをもたれることもありました。
それが今、長引く経済不況だとか、男性の草食化だとか理由はイロイロいわれていますが、10才以上年の離れた歳の差婚がひそかに復活してきたのです。
中には20代女性×40代男性のような、一回り以上年の離れた夫婦も増えているようです。
男性が年上の歳の差婚を考えた時、まずぱっと頭に思い浮かぶのは「経済的な余裕」。
10才以上も年上の相手なら、当然給与額も上のはずです。恋愛中のデート代は、全て男性もちだったとしても不思議ではありません。
しかし、歳が上ということは、リタイアするのも早い、ということです。
本当に歳の差婚って経済的に余裕があるのでしょうか?今回はそこを調べてみました。
歳の差婚のシミュレーション「子ども」について
結婚後の人生として、必ず考えなくてはいけないのは「子ども(教育)」「住宅」「老後」です。
順に見ていきましょう。
例えば30代女性と40代男性カップルの場合で考えてみましょう。
結婚時、男性が40代の場合、どんなに頑張っても子どもが成人する頃には夫は退職することになります。
子どもはできるだけ早く作った方がいいといわれるのはこの理由からです。
子どもにかかる最も大きなお金は「教育費」です。0才から22才(大学)までに、幼稚園から全て公立の場合は約1000万、全て私立の場合は、およそ2500万円かかるそうです。
もちろん、その中にはランドセル、机、制服、塾代、受験料などは入っていません。
なんだか頭がクラクラしますね。しかしこの出費には特徴があり、幼稚園から高校卒業までの15年間の合計金額と、大学4年間の合計金額がほぼ同じなのだそうです。
つまり1000万円の教育費のうち、約500万円は、大学4年間分の教育費なのです。
ポイントは、教育費は出産とともに全額かかるわけではないということ。
高校までのお金は毎月の給料から支出し、子どもが18才になるまでに大学にかかるお金を用意すればよいのです。
今の貯蓄を生かし子どもが生まれてすぐ学資保険などを一括払いで積み立て、大学入学に合わせて受取るという方法もありますね。
学資保険は、年下の女性が契約者になることで払込保険料が節約できる場合もあります。
歳の差婚のシミュレーション「住宅」「老後」について
次に住宅です。もし将来的に家を買う気があるのなら、現金一括かローンを組むか早めに決断しましょう。
住宅ローンは若い方が長期ローンを組むことができ、月々の返済額が抑えられます。
また、健康問題が少ないうちの方が、ローン審査は通りやすいといわれています。
教育費もそうですが、歳の差婚の場合は前倒しが重要。繰り上げ返済なども考慮しながら頑張って返していきましょう。
幸い子どもが小さいうちは教育費にはお金のかからない時期なので、最低レベルの貯蓄はしながら、ローンを早めに返した方が後々楽です。
最後に「老後」のことですが、歳の差婚のメリットの1つに、老々介護になりにくい、というのがあります。
男性が退職しても、まだまだ女性は現役世代。仕事をすることも可能です。
そういう意味では、
- 年金は当てにせず、65才まで取りあえず働き、減った収入は貯蓄で補う
- 妻が専業主婦の場合パートなどで働き家計を助ける
このようなこと対策をすれば、十分暮らしていくことができます。
定年退職と大学入学が重なるかもしれませんが、ちょうどその頃学資保険が満期になるため、当面の学費はなんとかなります。
子どもにもアルバイトなどで協力してもらえば、少なくともお小遣いをあげる必要はなくなります。
住宅ローン、年金などは今後利率や支給年齢など変更される可能性はありますが、歳の差婚であるがゆえに経済的に苦労するということは考えにくいでしょう。
もし将来の不安から結婚をためらっているなら、その不安を夫となる人に相談しましょう。